Yohji Yamamoto レイヤードラップパンツ購入レビュー

みなさまこんにちは！

本日はYohji Yamamotoのレイヤードラップパンツをご紹介していきます。こちらのラップパンツは実は復刻モデルで、私が待ちに待ったアイテムでした。そして、着用してみたところ、やはり格好良いパンツでしたので細かく解説していきます。

アイテムレビュー

一見すると、そこまで期待できるようなパンツに見えませんよね？写真の撮り方にも問題があるかもしれませんが、実際に見てもそう感じるのではないかと思われます。

パンツのシルエット自体は、綺麗にテーパードが効いたクロップドパンツです。少し分かりにくいですが、よく観察していくと正面から見て右側に生地が重なっているのがお分かりでしょうか。これがラップの部分です。

wrap（ラップ）は、”巻く”という意味があり、ラップパンツとはパンツに布が巻き付いているアイテムのことを指します。ラップパンツはYohji Yamamotoでは定番でリリースされるアイテムです。このような独特のディティールが人気を博している理由でしょう。

しかし、このラップパンツは定番のものとは違ったデザインなんです。前述したように復刻モデルですので、過去のコレクションで使用されたものになります。

では、どこが魅力なのかを語っていきます。

このレイヤードラップパンツは2015-16年秋冬シーズンにて発売されたパンツの復刻モデルです。コレクションルックを見ると、生地が幾重にも重ねられたジャケットを纏うモデルが目を惹きます。それもそのはず、この年のコレクションのテーマは「レイヤード」でした。レイヤードは”重ねる”という意味があり、このラップパンツはコレクションテーマに沿ったアイテムです。

こちらのパンツは、どの部分がレイヤードになっているかというと、パンツに巻き付けている布の部分です。三層構造の生地は歩くたびに生地が翻り、独自のドレープを生み出します。このディティールに心惹かれ、手を伸ばしたと言っても過言ではありません。

平置きで生地を分けてみました。一番上の生地がウール、真ん中がコットン、一番下の生地がレーヨンとなっています。どの生地も計算された厚みで、軽すぎず重すぎない生地感がドレープを生み出す秘訣です。つい、風が強い日に履きたくなるようなパンツに仕上げてくれています。

また、それぞれ質感の異なる素材を使用しているため、動いたときに平べったく見えず、光沢の影響で立体的にも見えます。この素材使いに長けているところがYohji Yamamotoらしさを感じさせます。

長年服作りに携わっている耀司さんならではのディティールです。

そして、もう一つ特筆すべきディティールはこの切りっぱなしの裾です。この裾も三層構造になっているので、三つの生地がそれぞれにほつれていくことになります。パンツに巻かれた布のパーツから、裾幅にかけて生地のほつれ具合を楽しむことができるんです。こんなパターンを思いつくことがすごいですよね。たった一つのアイテムでもファンを楽しませてくれます。

また、この切りっぱなしの部分には、しつけ糸の役割を果たすものがないので永遠にほつれ続けます。ですので、履いていくとボロボロのデザインになるんですね。このデザインは好き嫌いがはっきりと分かれそうですが、私は大好きです。

新品なのにボロボロ…何か聞き覚えがあると思っていましたが、よく考えるとYohji Yamamotoが初めてパリコレクションに参加した時のスタイルじゃないですか！

いろんな意味でファンにとってはロマンが詰まった一着なんです。

こちらは先ほどお見せした後身とは違う部分があります。そうです、ラップ部分が後ろにきた状態です。実はラップはボタンを取り外すことで、前でも後ろでも取り付けることができるようになっています。着用者の好みに合わせてアレンジができるように、数カ所ボタンを止めることができるようになっていたり、アジャスターが付けられていたりもします。

黒一色のアイテムでこれだけ表情が変わるアイテムは珍しいですよね。ファン心をくすぐるデザインがにくい一着です。

このパンツの良さはYohjiYamamotoのファンだけに限らず、ファッション好きの方であれば理解してくれるのではないでしょうか。